昨年、節分の恵方巻きの売れ残りが大量に廃棄されたことを受けて、農林水産省がスーパーやコンビニなどに、需要に見合った生産調整を行うよう要請したそうです。
当然だ、と思う一方で、焼け石に水、という気もします。恵方巻きは、2月3日だけに販売されるものなので、廃棄も目立ち、大きく取り上げらましたが、コンビニやスーパーでの食品廃棄は日常茶飯事だと聞いています。
少し前のクリスマスでも、24日が過ぎたら、売れ残ったクリスマスケーキが大量に廃棄されていたというニュースを目にしました。ホールで買ったものの食べきれず、家庭ゴミとしての廃棄されたものも多かったようです。
クリスマスはともかく、そもそも恵方巻きは関西地区の習慣で、全国的なものではなかったはず。
20年近く前になりますが、東京出身で首都圏在住の友人2人と、関東と関西での食文化の違いについて喋っていた時に、節分の恵方巻きの話をしたら、2人とも初めて聞いたと言っていました。
バレンタインのチョコレートのように、これは商売になりそうだ!と思った誰かが仕掛けて、全国に広がったのではないかと思います。
もともとが商売目的で広められた風習なので、ここぞとばかりに大量生産し、うまくいったのを見てマネをするお店も出てきて、結局は余ってしまった、ということなのでしょう。
儲からないようになったら、自然と淘汰されていくと思いますが、多めに作っても儲かる間は、なかなか自粛は難しいような気がします。
先進国での食品の廃棄は世界的にも問題になっていると聞いています。賞味期限に厳しい日本では、特に廃棄量が多いらしいです。
私はスーパーで食品を買う時に、少しでも賞味期限が長い物を買おうとして、つい奥の方にある商品を取ってしまいますが、友人は棚の一番前の物から買う「エコ買い」をしているそうです。
消費者の行動も、食品の廃棄に結び付いているわけです。安かったから、日持ちするから、という理由で大目に買った物を、結局は食べずに捨ててしまうこともよくあります。
その度に、反省はするものの、また繰り返してしまう自分が情けなくもあります。
一方で、賞味期限が残り少ないものを割り引いて売ると、すぐに売れてしまう、という傾向もあるので、お店の側の工夫で、食品廃棄を減らすこともできるはずです。
食品を無駄にしないためには、企業と消費者の双方が意識して変わっていかないことには解決できないことを、改めて考えさせられるニュースでした。
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