私の長男は生まれてしばらくしてから皮膚に湿疹が現れるようになりました。
初めは脂漏性湿疹ではないかと思っていたのですが、次第に痒がるようになったため、母乳からの影響を考え、除去食をはじめました。
夫は幼少期に卵や乳製品にアレルギーがあったため、マーガリンやバター、乳製品、卵や卵が含まれている食品を避けるようにしました。
パンにはピーナッツバターを塗りました。
しかし、長男の皮膚には全く変化がなく、むしろ悪化していくようになったのです。
病院にも行き、保湿剤やステロイド剤を出してもらい、血液検査をし、医者から提案される方法を試してみました。
朝昼晩に体を洗った方がいいと教えられたのですが、その時私達が住んでいたのは標高800メートル近い長野県の町で、屋内でもマイナスになる古い住宅であったため、朝の風呂場は冷凍庫のようで、私は毎朝息子を車に乗せ、近くの銭湯に連れていきました。
幸い、その町では220円という格安の(しかも温泉)銭湯があったため、それはそれで気分が良かったわけですが、毎朝凍り付くような空気の中を出かけていくのは気が滅入りました。
夜も痒がるため、帽子をかぶせ、手には手袋をはめて寝させましたが、すぐに起きることも多く、夜中の授乳中も手を頭に伸ばして掻くため、長男の手を握り、私は呻くように泣きました。
何をやっても効果がないため、過大なストレスにさらされ、毎日のように涙を流しながらの育児でした。
夫も夜、泣きながら起きて体を掻く長男を抱きながら涙を流していたこともありました。
子育てというのはつまり地獄なのかと、生きる気力も失せる思いでした。
アレルギーの治療のプロセスの恐ろしい点は、原因を特定するのが困難なことです。
私達は「原因は卵と乳製品に違いない、父親の体質が遺伝しているのだ」と思い込んでおり、それ以外の原因をあまり考えることもありませんでした。
また、多くの情報が飛び交っており、子育てに関わる様々な立場の人が様々な意見を持っており、それに振り回され、疲れ果ててしまいました。
授乳期を終えると、長男の肌は見違えるように改善していき、痒がったりすることも減っていきました。
しかしその後、長男がピーナッツが含まれているおやつを食べた際、かなりひどいアレルギー反応を示したことがあり、彼はピーナッツアレルギーであることが分かったのです。
私達は過去を振り返り、「原因は卵と乳製品なのだ」という思い込み、マーガリンとバターを避け、ピーナッツバターをパンに塗っていたことを思い出し、背筋が凍る思いがしました。
アレルギー症状の子どもをお持ちの皆さん、安易な思い込みにご注意を!
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