田舎というか実家が山形県の山形市内にあって、一昔前までは我ら兄弟三人と両親でほぼ問題もなく仲良く暮らしていました。
それから10数年経った今日では兄弟は3人とも独立して妹は地元近くに嫁いでいるし、弟と長男の筆者は大学を卒業して東京の方へそのまま就職してしまい、所帯を持ち家族もできて平穏に暮らしているかに見えました。
そして、その当時までは田舎での両親は二人で暮らしていました。
ところが県の建設事務所の公務員として40年近く勤めていた父親が事務所を65歳で定年退職して70歳になった頃に脳卒中で倒れ、一週間ばかり入院したが遂に亡くなってしまったのです。
田舎の実家で無事に葬儀を済ませましたが、この葬儀の後に兄弟たちと母親を交えて遺品整理や遺産などについて整理や確認をしたところ、中でも遺産については現在の土地・建物、それに父親が退職金を預貯金にしたり株式に殆んどあてていたらしく調べてみました。
すると特に株式に関して調べてみると上場株が食品関係の4種類が有って、当初の頃の購入価額より概ね3倍近くになっていたのですし、現在の金額にすると○千万円ほどになっていたのです。
結局、遺品整理した時には当然ながら遺言や遺言書などは無く、話し合いで決める他は無かったのです。
これ等の土地建物、現金(預貯金)、それに有価証券(株式)などの財産というか遺産贈与相続については母親と兄弟三人で大体の話はしましたが、弟夫婦が不服を言って悩ませまして若干のトラブルも発生したのです。
特に弟の嫁が金銭感覚にはうるさくて、義理の親の実家で遺産や財産があることがわかると、俄然、遺産相続に関してうるさく主張し始めたのです。
更に、嫁に出た女性の相続の権利はないだとか、兄貴と弟の財産分与は同額であるべきだとか主張し始めたのです。
長男坊の筆者も、このトラブルをどのように纏めるか困惑してしまい、先ずは地元の市役所の法律相談の窓口へ相談にでかけたのです。
そして一人のベテランの弁護士さんを調停や和解のために紹介してもらったのです。
弁護士さんによる和解の内容というのは、母親は長男と暮らすというので不動産関係や預貯金の関係は一旦は母親に、その後、母親が亡くなった場合は長男の小生が相続することになり、又、有価証券、つまり株式の関係は概ね、3分の1を嫁に行った妹へ、そして3分の2を弟夫婦に分与するということでした。
若しもこの内容に不服がある場合は裁判で争うことになりますが、どうですか・・?、と念を押されたのです。
すると、さすがの弟も(実は弟の嫁さん)も納得したのでした。
ただ相続に関しては当然ながら税金が発生しますが、確かに税金の関係では相続税や贈与税が掛かるらしいが、我々は全くその事に関しては不明だったので、ネットで調べたり再び役所の法律相談の専門家に聞いてみたのです。
すると母親の土地建物の相続税は問題なく、又、株式などの名義変更についても相続税は3000万円と人数分が基礎控除されるので、ほぼ5000万円程度までは税金の対象にはならないらしいとのことでした。
ただ、株式の配当金は法定の税額を払わなければならないと言われました。
それにしても名義変更というのは不動産にしろ金銭関係についても相当に面倒であったことは確かでした。