やってはいけない

トイレ事件簿

私は病院で看護師として、勤務しています。大ベテランではありませんが中堅ナースであり、日々リーダー業務や後輩指導を行っていました。

ある日のこと、いつも通り勤務し業務をこなしていました。午後になり患者さんが熱を出し少し病棟がバタバタし始めました。医師への報告やその後の処理をしていると、あっという間に夕方になりました。

もう夕方なのか・・・と疲れとほっとした時に一気に尿意が押し寄せてきました。
これはやばい!そう思い、廊下にあるトイレまで急ぎました。そういう時に限って後輩看護師から「先輩、あのー相談が・・・」と声をかけられ、30分が経ちました。

もう私の頭の中は、後輩の相談どころではありませんでした。とりあえず、いくつかのアドバイスを行い再び私はトイレに向かって走り出しました。トイレってこんなに遠かったっけ?何度も自分に問いかけながら走りました。

やっとの思いで、トイレの前まで到着しました。トイレに到着するのがこんなに嬉しい日がやってくるなんて・・・と色んな思いを胸にトイレのドアノブに手をかけました。そう、私はやってはいけないことをやってしまったのです。

トイレの中に入り、まず目にするのは便器です。私は疲れた顔を上げ、便器の方を見ました。そして絶句しました。

なんと、その便器には患者さんの家族が座っていたのです。患者さんの家族は、しっかりとトイレットペーパーを握りしめて「あっ!」と一言。その一言で私も我に返りました。
「た、大変申し訳ありません!!!」そう言って、慌ててトイレから出ました。

みなさん、私のやってはいけないことにお気づきでしょうか?
そうなんです。私のやってはいけないこととは「トイレに入る際のノック」です。

いつもなら必ずノックをして、反応がないことを確認した上でトイレに入ります。それなのに私は、切迫した尿意と慌てた気持ちで忘れてしまいました。

看護師はどんな時も感情に流されず、冷静に落ち着いて行動しなければなりません。それでも一人の人間なので失敗はあるよね、と自分を慰めつつ、無事にトイレを終えることができました。

ちなみに、その後トイレから出てきた患者さんの家族には、深くお詫びしました。家族の方は「全然良いのよーびっくりしたけど(笑)」と笑って頂きましたが、きっと恥ずかしい思いをさせてしまったはず。

忙しくなると、ついつい後回しにしてしまうトイレですが、こんなに尿意が切迫するまで我慢してはいけないなあ、と猛烈に反省した出来事でした。

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