私の姑はとにかく料理にうるさい人でした。元々料理学校出身で胃袋をつかんで高給取りの旦那を落としたのだというのが彼女の人生の何よりの自慢でした。
それにひきかえ私はというと両親がこれからは女性も活躍する時代だと学生時代も私がやりたい勉強を専念できるように勉強以外のことは全て親が補ってくれていました。
そのおかげで有名大学に入り、名のある企業に就職し、キャリアウーマンとしてバリバリ活躍していたタイプだったので料理などの家事については必要最低限しかできませんでした。
旦那も仕事をしているのですが、料理、家事も得意な方で家のことは彼が中心にやってくれるのでそのことが恋愛の障害になることは一切ありませんでした。
しかし、結婚して姑と同居することになってからはそうはうまくはいきませんでした。
彼女は家事は女の役割だと旦那がいくら代わりにやるから大丈夫、今はそんな時代じゃないといっても全く聞く耳を持たず、彼がいない時を狙って私に何かと家事をやらせようとしました。
私も最初は他人と同居するということは少なからず他人に縛られるのは仕方ない、旦那のお母さんと仲悪くなりたくないという思いからそれらの理不尽に従い何とか耐えようと必死だったのですが、それも長くは続きませんでした。
とにかく姑は料理に関してこまごまとしたこだわりがありました。
味噌汁のお豆腐は煮崩れするから最後に入れたいだの味をしみこませるためにこれをしろだの同居している私たち夫婦はそんなことしなくてもいいといってもお父さんがこれが好きだったのだと死んだ自分の旦那のことを気にして私たちのことを見ずに自分の欲求ばかりを私たちに押し付けてきました。
もうこんな状態ではやっていけないし、仕事にも支障が出ると考えた私たちは姑に隠してそれぞれが交代でマンションを探して契約を済ませ、引っ越し一週間前までマンションの存在を隠していました。
そして当然後を追ってこれないように移住先の住所を秘密にしてさっさと旦那の実家から引っ越ししたのでした。
姑も老人で旦那が亡くなり一人暮らしはつらいだろうと考えて我慢して同居を選んだのですが、その当人である彼女が私たちにこのようなわがまま放題をするのであれば、私たちにも自分たちの生活があり、結婚したてのこれからが大事な時なのでこう対応せざるを得ませんでした。
今のこの選択に後悔はありません。そしてマンション暮らしになったため当然家賃がかかるなどの苦労もあったのですが、それでもおつりが有り余るほど姑がいない生活の快適さ、ストレスフリーな環境は素晴らしいものでした。
やはり相容れない姑とは物理的な距離を取るのが一番の解決策のようです。皆さんも同居中の姑に悩まされているのであれば思い切って旦那さんに引っ越しを相談してみてください。
きっといい解決策が見つかるはずです。