私は数年前に東京へ上京しました。ですが、なかなか就職が決まらずに僅かな預貯金等を崩しながらの生活に突入してしまった事があります。
早くも「東京へ来て女1人でこんな貧乏な思いをするなんて!」と、悔しい思いをしたことを覚えております。
しかし、何とかお金を作らないと家賃も払えない、携帯代も払えない、明日食う米にも困るという状況でしたので、何か日払いのアルバイトはないか?と思い、とある繁華街へ出かけました。
そうするとキャッチといいますか、呼び込みといいますか、黒服の男性の方々は、察する事ができるのか「夜のお仕事してみませんか?」や「お酒とか好きですか?」等と言ってホステスにならないか?という勧誘もありました。
でも、私は「ホステスは絶対やりたくない!」という事がありましたので、丁重にお断りしました。
もちろんですが、それ以上の勧誘もありませんでした。 トボトボ歩いていると右手に洒落たバーが目に入ってきました。一か八かと思い、バーに入りました。
ちょっと強面のマスターが「いらっしゃい!お客さんお1人ですか?」というので、私は「違うんです。あのぉ・・・お恥ずかしいお話なのですが、食費やら生活費等が足りなくなってしまい、仕事を探しております。こちらのバーでは求人は出ていませんか?」と聞きました。
そうするとマスターは、「う~ん。ごめんね。今求人はやってないよ」というので、「そうですか。ありがとうございました。」といい、帰ろうとしたら「ちょっと待ってよ!週2で3時間でいいならやってもらいたいかもしれない。時給も1000円出すよ」というのです。
私は本当に有難いと思い、「ありがとうございます!図々しいようですが、今日からでも入りたいのですが?」というと、「あぁいいよᐠ(
しかも「日払いの方がいいでしょ?3000円でもあるのと無いのでは全然違うもんな」とまで言ってくれて、本当に本当に感謝しております。
この時は泣きそうになりましたし、「東京でも人の温かさというものが皆無ではないんだ」と思いました。
後からマスターからお話を聞くと、「俺も若い頃、貧乏でさぁ・・・あんたの姿を見たときに昔の自分を思い出してしまったのよ。
それで少しでも力になれたら俺も嬉しいなぁと思ってさ^^」と言ってくれたのです。
そして、しばらくはこのバーで週5の8時間勤務をするようになりました。最初は週2の3時間と言ったのは、意外とキツイ業務だからです。
確かに水やらお酒等を持ったり、運んだりするのでキツかったですが、生活費や食費がない方が、もっとキツイと思えたら何とか乗り切れました。
このように最後まで希望を捨てずに頑張ってみる事が、非常に大切だと思いましたし、見てくれる人は見てくれると思いました。
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