私は若い時に好きな人が経営しているレストランで働きながら、彼のサポートを一生懸命にしていました。
でもそのレストランの経営の事情はあまり良くなくて、朝から晩まで必死で働いても、売り上げや利益はあまり伸びませんでした。
かといっても食材の仕入れはちゃんとしないといけませんし、料理やデザートの準備はいつもきちんとしなければいけませんので、出費はかさんで行くばかりでした。
そこで自分達への出費は出来るだけ抑えるようにしました。例えば自分たちが食べる料理は、食べたい物ではなく、余った食材を使った料理でした。
朝ごはんだけは、近くのパン屋さんで買ったパンでしたが、昼ご飯と夕ご飯はいつも売れ残りの食材を使った料理でした。
そして出来るだけ人件費を安くするために、パートさんはランチタイムだけ雇って、あとの時間は自分達二人だけで営業しました。
私はウエイトレス、皿洗い、調理の補助など色んなことを一人でこなさないといけなかったのでとても大変で、毎日、クタクタになっていました。
その時は本当に「貧乏」は辛いとしみじみ思いました。いつもお金のことを考えて、どうやったら節約できるか、どうやったら売り上げを伸ばすことが出来るかといつも考えて二人で話し合っていました。
少しでも売り上げを伸ばすために、店休日を設けずに、毎日、がむしゃらに働きました。1日でも休むと、その分の売り上げが無くなってしまうのが怖かったのです。
でも好きな人のためだからと思って、私はとにかく一生懸命に働きました。でもそんな期間が長く続くと、私の体調はおかしくなってきました。
仕事を休んで病院に行く余裕はありませんでしたから、無理して働き続けました。貧乏だと自分の身体を気にする余裕はないのだと感じました。
若いからなんとかなる、と思ってそのまま無理し続けていましたが、そのうち、身体に力が入らなくなってしまいました。
そこまで行くとさすがに怖くなって、少しずつ、休みをもらうようになりました。幸い、深刻な病気などでは無かったので良かったのですが、あのまま働き続けていたら、きっと身体を壊してしまって取り返しがつかなくなってしまっていたと思います。
貧乏でお金がないと、自分の身体のことを気遣うよりもお金を稼ぐことばかりに必死になってしまうので危険だと思います。
お金を節約するために、余った食材ばかりを食べていたので栄養も偏っていたのだと思います。貧乏でも食事の栄養はきちんと考えた方が良いと思いました。