私は片道車で一時間かけて会社に通っています。
道中には山越えがあり、いくつもカーブがあります。
でも、もう数年その道を通っているので、慣れ親しんだ道です。
いくつもカーブがあったり坂道があったりするので今まで事故現場には何回も遭遇したことがあります。
そのたび、私も気を付けようと思っていました。
でも、やはり慣れているからこそ気を許してしまったのだと思います。
ある夜、仕事の後いつもの山道を通っていました。
その日は雨が降っていたのですが、帰るときには止んでいました。
山道はカーブで水がうまく流れず、水があふれることがあります。
あの日もその状況だったのかもしれません。
下りの左カーブでそこまでスピードを出していなかったのですが、ハンドルをきっていないのに視界が右に揺れました。
私は最初驚き、少ししてスリップしていることが分かりました。
今までスリップしたことがなかったのですが、スタッドレスタイヤが古かったこともあり初めてスリップしました。
私はあまり運転が得意ではないので、焦ってしまい、急ブレーキを踏んでしまいました。
すると車はさらに方向転換しました。
そのとき「やってはいけないこと」をしてしまったと思いました。
車の教習所でスリップしたときはブレーキを踏んではいけないことを習ったのを思い出しました。
でも、それはもう遅く、方向転換したあと、車が一回転をして大きな衝撃を感じました。
死にたくないとも思いましたし、どんなにあがいてもどうにもならないとも思い、ただ止まるのを身を任せました。
すると、山のわきに後ろから入り、やっと止まることができました。
車が止まり、状況を把握しだすとまたとんでもないことになったと思うようになりました。
車の窓ガラスは割れ、サイドミラーはどこかに飛んで行っていました。
とりあえず保険会社に連絡をしていると、通りがかったドライバーの方が声をかけてくださり、警察の手配なども手伝ってくれ、救急車もやってきました。
救急隊員や警察官には雨の日でスタッドレスタイヤだからスリップしたのだろう。
これだけの大事故で大きなケガがないのは不幸中の幸いだと言われました。
対向車がいなくてよかったとも言われました。
対向車がいるともっと大変なことになっていたと思います。
スタッドレスタイヤは凍っている地面には効果がありますが、地面が濡れているととても危険です。
その知識が薄れていたことはドライバーとして失格だったなと反省しました。