幼少の頃からとにかく勉強が大嫌いでした。
小学生の頃から居残りや夏休みの補習などは当たり前でした。
そんな学校や先生方の努力に対して、報いる気など微塵も考えることなく、遊ぶことばかり考えていました。
中学生となり、弱い自分を変えたくて部活に入りました。
部活はいろいろな意味で自分に変化や成長をもたらしてくれたと思いますが、特段部活に熱中していたわけでもありませんでした。
勉強に関しては、大きな変化はなく、勉強するかなどそもそもない。成績など関係ないなどと考えていました。
挙句提出物なども出さないので成績などは期待できるはずもありません。
当時は頭の中に勉強する、成績を上げるなどという発想などありませんでした。
しかし、今のままでは、高校に行けないという担任教諭の指摘に、初めて危機感を覚えました。
高校生活には漠然と憧れもありましたし、当然高校には行くと考えていました。
機械科に入り自動車整備士なりたいという希望を持っていましたので、その危機感で初めて勉強に打ち込むようになりました。
多少、勉強を理解して解ければ楽しいという感覚を感じましたが、あくまで高校に進学できるだけの学力と成績が欲しかっただけでした。
どうにかこうにか地域の底辺層の高校、希望通り機械科に入学しました。
そこには、上には上がいるってよく聞きますが、下には下がいるということを実感しました。
自分から見てもあり得ないくらいの学力のない連中がいました。
学力で人を判断しませんが、驚きました。
とりあえず留年しない程度の成績で良いと思っていました。
一方で担任教諭との対立、不信感がありました。
その不信感は、教員になりたいという気持ちに変化していきました。
高校1年から欲しいものを自力で購入するため、バイトに打ち込みました。
そこには高校を中退された方もいました。
その方のご友人で、やはり高校を中退し、地方の全寮制高校で一念発起して大学に進学されました。
そこで、あの人ができるなら、自分にも出来ると思い込み、大学に進学し教員になると決意しました。
バイトも辞めて受験勉強をスタートさせました。
担任の世話には絶対になりたくなかったですし、周囲に大学進学するような友人などいませんでしたので、独学で中学の参考書から学び直しました。
たまたま知った夏期講習などに行ったらカルチャーショックを受け、さらに勉強へのアクセルは全開となりました。
人生であれほど勉強に打ち込んだことはありませんでした。
這い上がろうとしている自分を応援してくれたのは、世間では後ろ指刺されるようなクラスの不良たちでした。
そして大学に進学することができました。
あの時、這い上がらなければ今の自分も、今の人生もありませんでした。
這い上がりました。