私が人生をやり直したいと初めて思ったのは20代前半の時です。
きっかけは、当時勤めていた飲み屋でお客様と従業員の女性もう一人を含め3人で話していた時のことでした。
私は自分では無意識のうちに、言わないほうがいいことまで話してしまう傾向がありました。
具体的には、サプライズで準備していたことに対して「実は前から準備をしていた」など、本当の事ですができれば言わないほうがいいことを話してしまうのです。
これは日常からあったようで、このことが原因で人からにらまれたり陰口を言われて嫌われるようなことが数多くありました。
実際に嫌いだと言われたわけではないのですが、何となく嫌われている・避けられている感じが分かったのです。
はじめは自分の何が原因なのか分からなかったのですが、ある日心の優しい同僚が「何で余計な事言っちゃうの?」と私に言いました。
その同僚は私と目を合わせることはしなかったのですが、私は自分が人から嫌われる原因がこれだとすぐに感じました。
それからというもの私は人生をやり直したいと思い、自分の発言には極力気をつけるようになりました。
それまでは余計なことを言うだけでなくとにかく口数が多かったのですが、今までとは比べ物にならないくらい大人しくなりました。
また、本気で人生をやり直したいと考えていたので、職場と仕事内容も変えて何もかもが新たな出発をしてみたのです。
こうするまでは本当に悩みましたが、人生(自分)を変えるためにはこれくらいの行動は必要だと感じたのです。
それまでは接客業で夜働いていましたが、人生を変えようと思ってからは接客ではなく事務職を選びました。
人と話すのがけっこう好きで、座りっぱなしより動いている仕事のほうが自分向きだと思いましたが、人生をやり直すには逆に合わないことに挑戦したほうがいいような気がしました。
しかし、いざ事務職をやり始めてみると意外と自分に合っていることに気がつきました。
つまり、食わず嫌いだったということです。
このことで、新しい自分を知る機会にもなりました。
その後は昔のように余計なことまで話して人から白い目で見られるようなことはなくなりました。
私は自分の最大の欠点に気がつけたのは、あの時に同僚が嫌々ながら教えてくれたからだと思っています。
それがなかったら、自分は今でも何も変われていなかった気がして怖くなることがあります。
とても辛い思いはしましたが、人生を変えようと努力してからのほうが毎日が楽しい気がします。
人生をやり直したのは20代前半