20代の時に、とある会社で働いていて、その会社は、従業員が女性のみの10人ちょっとの小さな会社でした。
仲の良い同僚は他にいて、A子さんとは、それほど仲良くしていたわけではないのですが、話せば少しだけ話すといった感じでした。
もともとA子さんは、関東出身の方で結婚の為に九州に住むようになったようです。数ヶ月が経って、A子さんは妊娠され、しばらくすると会社を退社することになっていました。
その後、私と言えば、半年もしない間に、ワーキングホリデーに行くことを決め、私もその会社を退社しました。
お互い何の接点もなく、何十年と時が経ってしまい、連絡を取り合うこともありませんでした。
私は、数十年、国内・海外といろんな所に引越しをしていて、知り合いが出来ては離れるような生活が続いていました。
引越しが続き、そろそろ落ち着いた方が良いかと思い、ある日、実家の近くにでも引っ越そうということになり、何十年ぶりに若かりし頃に過ごした地に移り住む決心をしました。
随分昔に少しだけ住んだことがあった土地とはいえ、知り合いはあまりいなく、まずが仕事を探さなければいけない状態でした。
子供がまだ小さかった為、実家から近いところで、時間帯も選ばなければなく、あるお弁当やさんの面接にこぎつけました。
そこの女性オーナーKさんは、なんと私と同じ歳、子供の1歳違いと共通点がありました。
面接をしているうちに、Kさんが、うちで雇ってもいいけれども、お子さんがいてここの仕事の給与だけでは十分に食べていけないでしょう。と言われ、彼女の知り合いの職場を紹介してもらうことになりました。
幸い、そこで雇ってもらうことが決まり、Kさんには感謝の言葉もありませんでした。
その仕事が決まった後、Kさんが家に突然やってきたのです。それは、あるネットワークでのビジネスの話でした。
私は、そのビジネスというかそこの商品を以前買っていたことがあったので、すんなり受け入れ、イベントにもKさんと行ったりして仲良くさせてもらっていました。
数週間後、セミナーがあるからおいでと言われ、言ってみると、十数年前に一緒に働いていたAさんが”あ~!”と私に向かった声を上げました。
セミナーが始まる時間だったので、すぐにお互い話すことは出来ず、と同時に、私は、誰だったかしら?と思い出そうと必死でした。
しばらく経って休憩に入ると、A子さんが昔話をし始めて、私もやっと”あ、あのときのA子さん”と思い出すことが出来ました。
人生でこんなに何十年も接点がなく連絡もとっていなく、どこに住んでいるのかも知らず、ある日突然、しかも住む場所も違ったところで会うなんて、なんとも不思議なびっくり体験をしました。
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